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5000年前の古代中国のビールのレシピをスタンフォード大学の学生が再現する。

スタンフォード大学の考古学センターの学生が小さなチームを組んで5000年前の中国で実際に飲まれていたビールのレシピを再現しました。

そのビールのレシピを監修したのは同大学のリー・リウ(Li Liu)教授です。

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中国古代の考古学を専門とするリー教授は、プラスチック製の容器を複数ならべ、黄色い液体が入った古代のビールを差し出しました。

表面には白いカビのような物質が浮いており、少し気味が悪いです。

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蓋をあけると香ばしい匂いが、少し酸味を感じる奇妙な飲み物を飲むのは、授業の一環として古代中国で飲まれていたビールを実際に飲んでみる実習です。

このビールは古代の技術を使って、現代に甦らせたもの、そのレシピはリー教授の研究成果の一つです。

単純に書物を読むだけではなく、実際に古代人の飲んでいた飲み物を再現することで、古代の人間の心情を理解するのも考古学の一環なのでしょう。

発見の経緯

教授がレシピを発見したのは中国北東部で発掘調査をしていた時の話です。古代の壺の底に溜まって化石化していた物質を分析すると、現代でいうビールのような物質だと判明したのです。

古代中国人は、キビや大麦などの穀物からビールを作っていました。また、ヤム芋やユリの球根も使用されていたようです。

これは本来中東で栽培されていた大麦が中国に伝わった経緯を説明する良い材料になるかもしれません。

中国に大麦が持ち込まれたのは、主食として食べるためではなく、お酒を作るためにシルクロードの交易路などを通って伝わった可能性が高いのです。

現代のビールと比べると、その見た目はお粥のようで、若干甘みが強く、飲まれるときは、材料を漉さずにそのままそそぎ、植物の茎で作ったストローで飲まれていたようです。

レシピは?

必要な材料は

  • 大麦やキビなどの穀物
  • 清潔で密封できる容器

最初に穀物に水を注ぎ、発芽させます。この工程はモルティングと呼ばれ、穀物のデンプンを糖分に転化させるための行程です。

穀物が発芽したら、タネを砕き、適量の水と一緒に鍋に入れます。

その鍋を65度で約1時間加熱します。これはマッシングと呼ばれる行程です。

最後に中身をプラスチックの密閉できる容器に入れて、室温で約一週間発酵させます。

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また同時に、学生は南アメリカで先住民に飲まれていたビール「チチャ」を再現しました。「マニオク」と呼ばれる芋の一種を使って作ります。

これは口噛み酒の一種で、人間の唾液に含まれる酵素の一種で糖化を促進します。

生徒の多くにはこの授業は好印象だったようです。それは、彼らの多くがそもそもビールの作り方を全く知らなかったからです。

一方で、みんなの唾液を集めて作る「口噛み酒」を作ることには少し奇妙な印象を持ったようです。

最終的に完成したお酒は、フルーツのような香ばしい香りと柑橘類のような甘酸っぱい風味で、まるでサイダーのような美味しさだったそうです。

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一方で口噛み酒は、腐りかけのチーズのような匂いがして飲む気が失せるようなものになったそうです。

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