UTALI

書き溜めておいた技術記事や旅行記のバックアップです。

保津峡の船曳道を歩く

京都の観光の定番ルートと化しているのが保津川の川下りですね。上流の亀岡側から保津川の急流を小さな船で下っていくのはスリリングな体験です。船の終点は嵐山の船着場ですがそこに着いた船はどのように出発地点に戻るのでしょうか?今ではトラックを使って上流まで船を戻していますが、昔は人の力でロープで引っ張りながら船を上流までひいていました。今回紹介するのはかつて船を上流にあげるのに使われていた船曳道です。地形図をみると破線ルートが確認できます。今回は初めて歩いてみましたがハッキリ言って全くおすすめできません。観光気分で行ったら大ケガすること必至な廃道と化していました。とても危険です!

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保津峡の船曳道に入ります。

今回の探検の始まりは毎度お馴染みの嵐山から始まります。渡月橋の阪急嵐山側から桂川(保津川)沿いの遊歩道に入ります。しばらくは観光客と一緒に歩きます。アップダウンを経てしばらくすると開けた河原に出ます。その突き当たりに温泉旅館があります。川沿いギリギリにあるのでここで行き止まりのように思えますがそのまま川沿いの船着場の方に進んでみると・・・

崩れかけた階段が見えました。ここを上がっていきます。しばらく温泉旅館の軒下を歩いていきます。もうすでに怪しい雰囲気の道です。

さてしばらく獣道を歩いていきます。もはや遊歩道なんて甘い表現は全く使えない状態です。さっそくすごい橋が・・・

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危険度100%の橋

欄干すらありません・・・うっかりしたら板を踏み抜いて谷底に落ちてしまいそうな危うさです。死にこそしませんが確実に骨は折りそうな高度感。冷や汗を流しながら渡ります。この先もこんな感じの橋を3〜4回くらい渡った気がします。

もう見るからにやばそうな感じです。なんか秘境感すら漂っています。それでも引き返すのも惜しいのでこのまま進むことに。こんな感じの花がたくさん咲いていました。

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すばらしい景色

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次にあったのはもはや板すらない最低限の機能しかない橋です。これはひどい。

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開けた場所に出ました。

対岸にはトロッコ列車の線路が見えます。しばらくするとトロッコ列車が通りかかります。確実に注目浴びてるだろ。

あと結構な頻度で保津川下りの船と遭遇するので観光客の視線が痛いです。なんでこんなところに人がいるんだ?という目で見られています。しばらく歩くとコンクリート製の堤防があります。

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年季の入った堤防

その上を慎重に歩きます。足元をみるとなんか蛇がいます・・・マムシでした。

噛まれることはなかったですがかなり驚きました。このあたりになるとかなり道が悪くなってきます。慎重に進みます。

頭上に大きな鉄橋が、これはJR嵯峨野線の鉄橋ですね。

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嵯峨野線の鉄橋を特急が走る。

特急が通りました。しばらく進むとトロッコの鉄橋が見えてきます。

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トロッコの鉄橋が見えてきました。

広い河原を進んでいきます。あれ?道がない。河原が途中で途切れて先に進めません。崖があるだけです。もうこれでおしまいかと諦めかけてしまいましたが、左側に道があることを表している黄色いテープがありました。おいおいまさかこの崖を登っていけと?

そのまさかでした。結構な角度の崖を登っていきます。正直これで正解なのかかなり悩みました。下を見ると即死できそうな高度ですし。

結果を言えば正解でした。しばらく進むと黄色いロープが、結構新しかったということは・・・この岩を登ってからまた降ります。こんな道を通るとはまさか想像していなかった。やっとのことでここを通り抜けるとトロッコの鉄橋にたどり着きます。

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トロッコがちょうど通りかかる。

ちょうどトロッコが通りかかります。乗客から自分が見えているのか気になります。見えていたら絶対ネタにされていそうです。結構古そうな橋脚、なんと明治時代に建設されたものだそうです。

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煉瓦製の橋脚

しばらく岩だらけの河原を歩いていきます。そうすると杉林に入っていく道があります

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怪しい雰囲気の杉林を進んでいく。 ちゃんとした幅のある道になっていますが足元はかなり柔らかく、ほとんど歩かれていないことが推測されています。しばらくすると2手に分かれています。一回下の方の道を行ってみますが何か看板がありました。なんだか掠れてて何が書いてあるかわかりません。

目を近づけてみると・・・「ススムナキケン」?! 怖すぎです。無人の山中でこんな看板をみると何か人外の恐怖を感じます。

上の方の道を進みます。道の形ははっきりしてますがくもの巣がはっていたり通る人の少なさをひしひしと感じます。あれ?なんだろう?赤い物が見えます。道の途中に薄汚れた赤いリュックサックが置いてある?!・・・しばらくの間意図的に視界を広げないように気をつけました。

 やった保津峡駅が見えるぞ!と安心したのもつかの間でした。なんと道がありません。大きな崖があって保津川に落ち込んでいます。どうすればいいんだ・・・もう今更引き返せないし・・・結局保津川の崖沿いの水深の浅い部分を歩いて渉るしたありませんでした。もし増水していたら完全に詰みでした。おまけにその光景を思いっきり川下りの観光客にみられたし・・・やっとのおもいでそこを乗り切るとそこは人間界でした。

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生還しました。

保津峡駅に到着、でもトロッコの運賃は高いので道路を歩いてJRの保津峡駅で嵯峨嵐山まで戻りました。

追記・このルートを辿ることは絶対にやめた方がいいです。なぜなら

  • JRの鉄橋より先は廃道化している。
  • マムシやスズメバチが生息している。
  • 落ちたら死ぬ!(酷道の看板風に)
  • トロッコや川下りの船からの視線が痛い

それでも行きたい!!という物好きな方は自己責任の元、完全装備でよろしくお願いします。