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UTALI

書き溜めておいた技術記事や旅行記のバックアップです。

プラスチックゴミを石油に変える夢の技術が話題に、英国ベンチャーが開発

新興国の経済成長などに伴い、世界中でプラスチックの生産が増える一方、その環境に与える影響が問題されています。

そしてコスト上の問題によって、およそ9割のプラスチックゴミは、リサイクルされることなく、処分されるとされています。

特に発展途上国では、適切に処理されることなく野ざらしにされたり、海にそのまま捨てられたりしてします。

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このプラスチックゴミは、鳥類や哺乳類、サンゴ礁といった生態系に多大な悪影響を与えています。

米国の自然保護団体、オーシャン・コントロバーシーが推計したところによると、毎年800万トンものプラスチックゴミが海に流れ出しているそうです。

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また、世界経済フォーラムの調査によれば、2050年までに、海中のプラスチックゴミの量は、全世界の魚の総重量を超えてしまうとされています。

プラスチックゴミの処理の問題は想像以上に深刻なのです。

この問題への解決策として、英国のベンチャー企業・リサイクリング・テクノロジー(Recycling Technologies)社が手がけるのはそんな厄介なプラスチックゴミを石油に変換してしまうという夢の技術です。

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同社が製造するプラスチックゴミの処理装置「RT7000」の最大の特徴は、ラップや化学繊維の衣服やカーペット、電化製品など、その種類を問わず、分別もする必要なく一気にプラスチックを処理することができることです。

そうして製造された石油を利用して、再びプラスチックを製造することやバスや船舶などのエンジンの燃料として再利用することが可能になります。

この装置はこの手の技術にしては比較的小型であり、5個のコンテナに格納することで、任意の場所に設置することが簡単にできます。プラスチックゴミの集積場などに併設して、その場で処理を始めることが可能です。

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問題となる鉄や岩石、食べ残しなどの混入物の処理なども自動で行われます。

コアとなる技術は500度の熱でプラスチックを熱分解することで、石油に似た物質を製造することができます。

Plaxxと呼ばれるこの物質は主に3種類に分留されます。

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一番目はナフサに似た物質で、化学繊維の製造やプラスチックの製造に適しています。(Plaxx-8)

二番目は重油に似た物質で、船舶の燃料やそのほか内燃機関の燃料に適しています。(Plaxx-16)

最後はパラフィンのような物質で、ワックスとして利用することが可能です。(Plaxx-40)

このベンチャー企業にはすでに世界中の多くの企業から問い合わせが相次いでいるそうです。

↓リサイクリング・テクノロジー社のホームページ

Recycling Technologies | Recycling End-of-Life Plastic into virgin plastic, wax, and oils

参考:

www.bloomberg.com

www.oceanconservancy.org