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中島みゆき 悪女 の歌詞の意味について

酒の席の話題で、中島みゆきさんの大ヒット曲「悪女」の意味深な歌詞が議題に上がりました。 アレヤコレヤと色々な解釈が上がったのですが、どうもこれが正解であるだろうと結論に至ったストーリーを紹介してみます。

「悪女」の登場人物

  • 私:歌詞の一人称、男に浮気されている女
  • マリコ:「私」の友人
  • あなた:「私」と交際・同棲しているが別の女と浮気している

注意すべき点は、この歌詞が書かれた時代(1980代)は、ほとんど携帯電話が普及していない固定電話中心の時代であったという点ですね。受話器を外す、という表現も死語に近づきつつあるのではと思います。

あと喫茶店のことを「サテン」と呼ぶのも、今から見ると却って新鮮な気がします。今は普通「カフェ」と言いますからね。

あらすじ

まずこの歌詞の背景となるストーリーを提示します。

主人公の「私」は交際中の彼氏の「あなた」が別の女と浮気していることに気づいてしまいました

しかし、自分から「あなた」を振ることは気が進みません。

それは、まだ「あなた」がどれくらい「私」に未練があるのかが気になるからです。

そこで、友人のマリコと共謀して自分も別の男と浮気している芝居を打って、「あなた」にまだ、どれくらい「私」への思いが残っているかを試して見ることにしました・・

マリコの部屋へ電話をかけて 男と遊んでいる芝居続けてきたけれど あの子も割と忙しいようで、そうそう付き合せてもいられない

マリコと協力して、「私」も別の男と浮気をしているように思わせたい。

おそらく、「あなた」が同じ部屋にいない時などに、さりげなく聞こえるように電話で別の男と話しているように、マリコと芝居を打っていたのでしょう。

でも「あなた」は無関心を貫きます。近頃仕事が忙しくなったマリコには悪いので作戦を中断することにしました。当然、「あなた」には電話が聞こえていたはずです。

もし「あなた」が「私」のことをまだ好きだったら、問い詰めたり、怒ったりしたはずです。

でも、「あなた」は「私」を問い詰めたりはしませんでした。

それは、もう「私」は「あなた」にとって、どうでもいい存在に成り果てているからです。

土曜でなけれりゃ、映画も早い ホテルのロビーもいつまでいられるわけもない 帰れるあてのあなたの部屋も受話器を外したままね。話し中

そのことに気づかない。いや、気づきたくない「私」はさらに露骨な行動に出ることにしました。

浮気相手の男と一夜を過ごしているように思わせようと、夜、一人で家を抜け出して電車で出かけます。

もちろん、そんな男は実際にはいないので、繁華街の映画館やホテルのロビーで空虚な時間を過ごします。

ふと気になって同棲中の「あなた」の部屋に電話をかけますが、受話器が外してあります。

それはちょうど浮気相手の女と一緒にいる真っ最中だったからです。

悪女になるなら月夜はおよしよ素直になりすぎる 隠しておいた言葉がほろり「行かないで」 悪女になるなら裸足で夜明けの電車で泣いてから 涙ほろほろほろ流れて枯れてから

月が綺麗な夜のことでしたが、「あなた」の心変わりを確信した「私」は愕然とします。

心のそこにしまいこんでいた「あなた」への未練が急に吹き出してしまい

「行かないで」

の一言が漏れてしまいました。こんなに露骨な浮気をされても、まだ彼のことはまだ嫌いになれないのです。

女のつけぬコロンを買って、深夜のサテンの鏡でうなじにつけたなら、夜明けを待って、 一番電車、凍えて帰れば、わざと捨て台詞

ほんのわずかでも「私」に未練があるのではないかと、一筋の希望を見出したいのか、男物のコロンを、深夜の喫茶店の化粧室で自分でうなじにつけます。

まるで浮気相手の男と一夜を過ごしてきたように見せるためです。

それは、ここまで露骨な証拠を見せれば、「あなた」から何かしらの反応が帰ってくるだろうと思ってのことです。

始発電車を待って、「あなた」と同棲しているマンションの一室に帰ります。それでも、無関心を見せる「あなた」に、捨て台詞を投げかけますが、反応は薄いものでした。

涙を捨てて、情けも捨てて、あなたが早く私に愛想を尽かすまで、あなたの隠すあの子の 元へ、あなたを早く渡してしまうまで、

悲しすぎて涙も出なくなってしまいました。さっさと自分を振って、そして浮気相手の元へ行ってほしい、そうしないと「あなた」への未練が残ってしまうと思ったのです。

悪女になるなら月夜はおよしよ素直になりすぎる 隠しておいた言葉がほろり「行かないで」 悪女になるなら裸足で夜明けの電車で泣いてから 涙ほろほろほろ流れて枯れてから

「悪女」とは男を手玉に取る性悪女のこと、主人公は「悪女」になりたいのですが、なり切れません。それは「あなた」への未練を捨て切れないからです。夜明けの電車で、靴を脱いで長椅子に腰掛けながら朝焼けの空を眺めている女は涙を枯らすまでに泣き果てています。

薄情な浮気男を嫌いになりたいけれど嫌いになれない、そんな哀しい女の哀歌が『悪女』なのです。

シングル版が収録されているアルバム

Singles

Singles

  • アーティスト: 中島みゆき,後藤次利,船山基紀,萩田光雄,倉田信雄,安田裕美,石川鷹彦,吉野金次,井上堯之,井上鑑,星勝
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックコミュニケーションズ
  • 発売日: 2004/06/23
  • メディア: CD
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