UTALI

みんなの役に立つ情報をどんどん公開していきます

ノーベル賞経済学者 ポール・クルーグマン 教授 ルペン氏勝利の可能性とその危険性を指摘

f:id:mochizuki_p:20170425232555p:plain

国際経済学者でノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン教授が、ニューヨーク・タイムズ紙上に開設された自身のブログ上で、マリーヌ・ルペン氏が大統領選に勝利する可能性に言及する一方で、同氏の主張する反EU政策のリスクについて指摘しました。

まず、最初にクルーグマン教授が繰り返し、EUを批判してきた背景を踏まえ、その意味は決して、ルペン氏の反EU政策を支持するものではないと主張しました。

最初にEUの問題点として、統一通貨ユーロの問題と財政緊縮政策を挙げる一方で、ルペン氏の政策はさらに過激であり、ユーロ廃止だけに止まらず、EU自体からの脱却を試みており、それは却ってフランス経済にダメージを与えることになると指摘しました。

そして、自身が繰り返し主張してきたユーロの問題点である、各国が独立した金融政策を取ることができないことを挙げる一方で、ユーロの廃止と自国通貨フランの再導入のコストが非常に大きく、それは、資本逃避と金融危機を招きかねず、経済が大混乱する可能性があることを指摘しました。

一方で、自国通貨に回帰するような過激な政策は、例えば、ギリシャのような国家そのものが財政破綻の危機に瀕しているような状況下では有効になるかもしれないとも指摘しました。

しかし、フランスはそのような危機的状況には陥っておらず、むしろ世界全体から見ると経済状況は遥かに安定しており、もし、自国通貨フランの復活による経済的混乱のリスクの方が遥かに大きいことも指摘しています。

そして、フランスはむしろEUに参加していることによって、より大きな市場を相手にすることができ、それゆえに輸出産業は競争力を維持することが可能な一方、安価な製品を輸入することができるとも指摘しています。そして、フランス国内の内需は決して大きくないと指摘し、国民戦線の政策は国粋主義的であるとしています。

もちろん、クルーグマン教授は従来のEUの政策にも問題があると指摘しました。それは、EUの政策があまりに財政緊縮に傾きすぎていることと、フランスが経済が健全で、財政危機のリスクもないのに、そのEUの緊縮政策を安易に受容していることです。

最後にルペン氏率いる国民戦線の主張と、クルーグマン氏の主張が一致するように思って欲しくないと締めくくりました。

Europe Has Problems, But Le Pen Is Not The Answer - The New York Times