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望月いちろうのREADME.md

書き溜めておいた技術記事や旅行記のバックアップです。

日本人は議論ができないって本当?

最近こんな話を聞いたんですよ

「日本人は議論ができない」

って、そうなんですかね?

まあ確かに日本人は意見の対立を避けるってよく言われますね。実際何か会議をやるときでも、メンバーがなかなか発言しなかったり、玉虫色の議論しかされなかったりして、ほとんど会議は無駄になるという話は聞きます。

日本人は自分の意見と人格を切り離せない

よく聞くのは日本人はすぐに感情的になって議論が成立しなくなるという話を聞きます。

もし自分の意見に反論されると、自分の人格が否定されたと思い込んで、議論のテーマから外れて、相手の誹謗中傷を始めたりする人が多いということがありますね。

最悪の場合、相手を逆恨みして後から執拗な嫌がらせをするような人もいます。

よく聞くのは、相手に意見を否定された後に

「そんな言い方はないだろ!」

とか

「おいおい、今の言い方はないじゃないか!」

と言って、相手の言葉遣いに非があるような言い方で反撃する人ですね。

確かに丁寧な言葉を使うことは大事ですが、人によって言葉の丁寧さの感じ方は違うものですし、議論の本筋とも関係ありません。

実際は、この種の、非常に感情的で危険な人の割合はそんなに高くないような気もしますが、

しかし、このように、相手の意見を否定すると、相手が感情的になって議論の場が崩壊したり、あるいは変な嫌がらせをされるかもしれないというリスクが、普通に議論のできる日本人であっても、自分の意見を言うことを萎縮させているのかもしれませんね。

「和をもって貴しとなす」

は一般的に美徳とされていますが、実際はどうなんでしょうか?

じゃあ、外国人はどうなの?

外国人、特に欧米人は特に議論好きで、議論の仕方も上手いと言われていますし、実際自分が会った外国出身の方もそうでした(その人は多少ジャパナイズされていましたが)

これは驚いたのですが、欧米ではディベートを一種の娯楽として楽しむ文化があるそうですね。

C.W.ニコル氏の本で読んだのですが、彼は北米の極地地帯で勤務していた時、特に長い冬は特に何もすることがないので同僚と議論をして、暇つぶしをしていたそうです。

でも、彼は同じ感覚で日本人と議論をしようとしたら、なかなかうまくいかず、フラストレーションを感じたそうです。と言うのも、すぐに相手が感情的になってしまって議論が崩壊してしまうのですね。

誇り高き日本人でいたい

誇り高き日本人でいたい

教育・文化の違いでは?

少なくとも欧州では小学校段階から議論のマナーを叩き込んでいるようですね。

www.amamiyashion.com

ドイツでは政治の授業で模範解答を求めるよりも、論争することに重きを置く。民主主義は、異なる意見を共存させ、止揚していくシステムだからだ。クラスの大多数が同一意見のときには、論争の原則を徹底させるために、先生がわざと反対意見を投げかけることもあるという。

また一昔前にはフィンランドの小学生が作った議論のルールというのが話題になりましたね。

hatenanews.com

  1. 他人の発言をさえぎらない
  2. 話すときは、だらだらとしゃべらない
  3. 話すときに、怒ったり泣いたりしない
  4. わからないことがあったら、すぐに質問する
  5. 話を聞くときは、話している人の目を見る
  6. 話を聞くときは、他のことをしない
  7. 最後まで、きちんと話を聞く
  8. 議論が台無しになるようなことを言わない
  9. どのような意見であっても、間違いと決めつけない
  10. 議論が終わったら、議論の内容の話はしない

う〜ん、小学生の段階で、このレベルとは・・

さすがリーナス・トーバルズを輩出した国というか・・

結局、日本人が議論ができないというのも、教育の影響が多いと思います。日本の教育って、正解のある問題の丸暗記ばっかりで、答えのない問題の解決法について、ほとんど教えられることがないですからね。

真っ当な議論の大敵となるのは、詭弁や扇動の類なんですが、この手の議論クラッシャーに対抗するには、体系的な修辞学・論理学を学ぶ必要があると思うのですが、やはりこの点でも、古代ギリシャ・ローマ時代からの積み上げのある欧米に圧倒的に軍配が上がってしまうと思います。

弁論家について〈上〉 (岩波文庫)

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結局、しっかりとした議論を尽くさないといけないと思うのですね。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

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この本で一番問題視されているのは日本軍の、

  • 情緒的な意思決定
  • 万一失敗した場合のリカバリーを一切考えないこと

は日本的組織全般に通じていることで、それはあらゆる可能性を検討するべき議論の欠如という現象に、その一端が現れているような気がします。

そして、それは重大な意思決定をする場面において、致命的な弱点となるような気がします。

議論の文化って日本にも必要だと思うのですが、あなたはどう思いますか?