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書き溜めておいた技術記事や旅行記のバックアップです。

著作権侵害サイト NAVERまとめ の問題点を整理しよう

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インチキ医療サイトのwelqが閉鎖になったところで、いよいよインターネット上での著作権問題の本丸であるNAVERまとめの問題に焦点を当てる必要があると思います。

その前に、NAVERまとめの概要を説明したい。

以下はWikipediaより

株式会社LINE が運営するウェブサービス事業ネイバー(NAVER)の一つであり、2009年7月1日にサービスが開始された。同種の「まとめサイト」では月間アクセス数で1位(ページビュー換算)[1]。

自分も驚いたのだが、あの有名メッセージングアプリLINEを運営する株式会社LINEと経営主体が同じなのである。しかし、なぜブランド力のある「LINE」いう名前を使わないのか不思議に思いますが、やはり中の人も相当グレーなサービスであることを自覚しているようですね。

NAVERまとめのビジネスモデル

前述した通り、NAVERまとめは月間26億pvにも及ぶ大量のアクセスから多額の広告収入を得ている。NAVERまとめ公式の資料を見てみましょう。

f:id:mochizuki_p:20161215202802p:plain ※この画像は NAVERまとめ的に言えば「引用」です

一番安いプランでも2週間の掲載で100万円の広告料です。私自身は広告業界の人間ではないので相場についてはよくわからないけど、2万pvで、100万円というのは相当高額との印象を受けます。

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※この画像は NAVERまとめ的に言えば「引用」です

悪質な著作権侵害

NAVERまとめの1番の問題点は、数多くのサイトからの盗用、剽窃が常態化しているところです。たとえば、この記事を見てみよう。この記事ではNAVERまとめに対して写真の無断使用を指摘して、その削除を求めたところ、なんと、本人であるかどうか確認ができないとの理由で、要求を拒否したのです。さらに悪質さを際立たせるのは、他のキュレーションメディアがその要求に応じた一方で、NAVERまとめだけが使用料の支払いを拒否したのです。 NAVERまとめに文章をパクられた上に1000円払うことになった

パクられた側は、登記事項証明書と印鑑証明書の二点を提出しなければならない。(発行には1000円くらいかかる)個人の場合は、免許証と住民票や印鑑証明の二点 なお、上記を送っても、削除してもらえるかは未定。削除には盗用者の同意が必要

悪質な責任転化

NAVERまとめが責任回避に使っている論法はあくまで著作権侵害を行っているのは、まとめ主であり、自分たちはプラットフォームを提供しているだけ。という論法です。

【パクリサイトの最大手】NAVERまとめがブロガーの首を絞める

よそのライターやフォトグラファーが時間と経費を使って、場合によっては彼らが自腹をきって取材にいき、寝る時間を削ってつくりあげた記事をいとも簡単に自社サイトにコピペしてしまう。それを運営方針としている悪質な業者だというのに。

パクリが露見しても責任一切をライターに押しつけて自分たちは知らん顔していること。そして、損害賠償請求をするためにライターの連絡先を教えよと迫ると「法に則って必要な場合にのみ開示します」と木で鼻をくくった定型文を送ってよこすこと。

しかし、実際にはNAVERまとめでは、大量のアクセスから得た広告収入から、まとめ主に報酬(NAVER側ではインセンティブと呼んでいる)を支払っているのです。

これがどれだけおかしな話か、たとえ話をしてみよう、泥棒の元締めが、子分に泥棒のノウハウや道具(ピッキングの道具など)を提供して、盗んできた品の一部をみかじめ料として、徴収したとしよう。このとき元締めが罪が及ばないことがあるでしょうか?

当然、下っ端と一緒に逮捕されるのは当然でしょうね。

もちろん、このような簡単なアナロジーをそのままNAVERまとめに適応することはできません。しかし、NAVERまとめの仕組み上、まとめ主には、積極的にパクリコンテンツを作成するインセンティブが発生します。それは単純にオリジナルコンテンツを作成していたら割に合わないというのもあるし、なにより、NAVER側は著作権侵害を行ったまとめ主に対して、記事の削除以上のペナルティを課していないということもあるでしょう。

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事実上、NAVERまとめは、まとめ主に対して著作権侵害を推奨して、それから広告収入を得ている極めて悪質なサービスと呼ばれても仕方ないと思います。

マルチ商法との共通点

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この構造はマルチ商法における、アップとダウンの関係に似ている。多くのマルチ商法では、ダウンの人間は、個人事業主扱いで、勧誘や販売などをおこなっている。当然ダウンの人間は売り上げを上げるために時に薬事法に違反するような内容で勧誘を行うことがあります。(たとえば、マルチ商法のサプリメントを飲めばガンが治るなど)しかし、法律の上では、あくまで本社とは別の組織として、活動しているため、本社には責任がおよぶことはない。これは法律の穴を突いた非常に悪質なやり方です。

まとめサイトの氾濫によるインターネットの末路

結局この記事で主張しておきたいことをまとめるとNAVERまとめのような著作権侵害を助長するサイトを放置しておくとインターネットから良い情報がなくなってしまうよね。ということ。

本来、きちんと調査・取材をして記事を書くことは非常に手間のかかる作業である。それには時間とお金がかかるし、なにより頭をひねってきちんとした構成を考える必要が有る。おまけに普段からその界隈の人間との人脈を作っておく必要もあります。

しかし、まとめサイトはそんなクリエイターの努力の結晶を簡単に奪っていく。

どんなに良いコンテンツを作ったとしても、SEO対策が万全になされたまとめサイトにばかりアクセスが集まってしまい。結局、小規模で良質なコンテンツを作っている個人サイトが収益を得ることが難しくなります。

実際にニュースサイトのハーバービジネスが書いた記事をほぼ丸パクリしたまとめが、オリジナルの記事のアクセスを奪ってしまった例もあります。

「すしざんまい」から利益をかすめとる「NAVERまとめ」は文化の海賊だ

この記事は、企画から発表まですくなくとも1ヶ月の時間をかけてまとめられたものだ。

しかし、あろうことか、その数日後には早くもNAVERにパクリまとめ記事がアップされている。まとめる方は元記事を適当にバラして再構成するだけだから簡単だ。なんの労力もいらない。 NAVERの記事はすでに75万アクセスがある。これは、本来はハーバービジネスさんが稼ぐべきアクセス数の筈だ。

NAVERまとめに無断転載“された”側の訴え……「抗議への対応に驚愕」

「NAVERまとめ」に記事や画像を無断転載されたライターが、LINEに削除を依頼したところ、「驚愕の対応」をされ、泣く泣く削除依頼をあきらめたという。

このような1次情報の提供者に十分な対価が行き渡らず、その情報をパクっただけのサイトがアクセスを稼ぐという現状のインターネットが、最終的にたどり着く姿は悲惨なものになるでしょう。

それは、良質な情報提供者が退出してしまい。まとめサイトばかりになってしまったインターネットです。

そこではどのようなことが起こるかと言うと。

まとめ
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と悪夢のような無限ループが続き、インターネットがパクリとデマだらけのゴミクズとなってしまうことが必至でしょう。

なぜNAVERまとめは上位に表示されるのだろうか?

そもそも、何故NAVERまとめは、検索上位に表示されるのであろうか?

その前にGoogleをはじめとする検索エンジンの仕組みについて、理解する必要がある。あなたがGoogleの検索窓で何か気になるキーワードについて検索したいとする。すると賢いGoogle先生はそのキーワードと一番関連性の高いページのランキングを表示する。そのランキングを決定するのに重要になるのは、ほかのページからどれだけリンクを獲得しているかである。リンクが多いほど、Googleはそのページを重要なページと判断する。ということです。

特に日本のSEO界隈で、被リンクを獲得するのに重要であるとされているのは、はてなブックマークである。なぜなら、はてなブックマークでは他サイトへのリンクに対して、nofollow(リンク先のサイトを評価しないという意思表示)がつかないからである。

そこで注目して欲しいのが、はてなブックマークからNAVERまとめについた不自然な大量のブックマークである。

これははてなブックマークについてのランキングを集計しているTop Hatenarから確認することができる。

Top Hatenar

驚くべきことに、はてなブックマーク1位はNAVERまとめなのである。しかし、このブックマークにはどうも不自然な点があり、

  • 現時点でほとんど新規のブックマークがついていない(2位以下はすべて数百単位で追加のブックマークがある)

  • 購読者数がブックマーク数に比べて非常に少ない。2位のGIGAZINEは28674なのに対してNAVERまとめは1515である。

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あくまで自分自身の観測範囲であるけれど、はてなブックマーク上でNAVERまとめの記事ばかりをブックマークする不自然なアカウントを複数確認することができました。

まあ、それから導かれる結論はNAVERまとめは日常的に工作活動を行っている可能性があるということですね。断言できることではありませんが。