UTALI

書き溜めておいた技術記事や旅行記のバックアップです。

【Xamarin】ちょまど炎上事件についてのまとめ

www.utali.io

2016年11月26日

名古屋でマイクロソフト社のクロスプラットホーム開発フレームワークであるXamarinの勉強会が開催された。そしてその会場での一枚のスライドが物議を醸した。

「Xamarinするには、まず人脈♪」と参加者にヒエラルキーを感じさせるようなスライド。もちろんこれはある男性参加者が悪ふざけで表示したものにすぎなかったのだが、

これがアンチたちの怒りを爆発させ、Xamarinのエバンジェリストであるちょまど(千代田まどか)

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氏に対する激しい人格攻撃が発生した。

これに対して本人は法的措置を匂わせ、アンチたちはツィートを一斉に削除した。

なお名古屋での勉強会の経緯については以下の記事が詳しい

ytabuchi.hatenablog.com

炎上の原因はなんだったのか?

少々的外れな指摘をしている人が多いと感じた。たとえば、彼女のファンが勉強会で妙な持ち上げ方をしていることに注目したり、コミュニティ内で特定の個人を崇拝することの危険性を指摘することだ。

しかし、それはあくまで炎上のきっかけにすぎない。

そして、今回の炎上事件の根本にあるのは、言うまでもなく彼女が手に入れた地位や立場に対する嫉妬それ自身である。

個人崇拝はおかしなことなのか?

プログラマー・コミュニティの内部でスターエンジニアに対してグループ全体で一種の特殊な敬意を示すことはよくあることだ。

たとえば、GNUコミュニティにおけるリチャード・ストールマンやLinuxコミュニティにおけるリーナス・トーバルズへのそれである。

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もし自分がRubyの開発者である まつもとゆきひろ さんにお会いする機会があったら、間違いなくツーショット写真を撮るだろうし、たまたま誕生日に近かったら花束などを贈呈するだろう。

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もちろん今回の件に関しては、言語やOSといった非常に高度な技術を取り扱っている上記の偉人たちと単純に比べることはできないが

女子として扱われることに文句を言うべきだったという意見について

ああ、そうですか。 じゃ、電通まつりさんの件持ち出しますか?

女子力がないと言われるの、笑いを取るためのいじりとだとしても我慢の限界である。

結局、化粧やファッションを頑張れば男に媚びていると言われ、逆になれば、女子力について指摘されるのだ。 では、どうすべきなのか?最初から性別に言及すべきではないのである。

二重三重にコンプレックスを刺激する要素があった

では、なぜあそこまで彼女は叩かれたのか?それは彼女の現在の社会的地位に対する嫉妬だと断言できる

1. マイクロソフトの正社員

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公然の事実として、彼女は2016年3月時点で、外資系大手IT企業のマイクロソフトのエバンジェリストとして、活躍を始めている。それではMicrosoftの社員に対する待遇や労働環境がどのようなものか見てみよう。

http://www.vorkers.com/a0910000000GVqH/job/?next_page=3#job_list_top

女性だけでなく、男性も育児休暇を取得したり、マネージャー(課長?)クラスでも保育園のお迎えがあるので早く帰ります、という働き方が普通に出来る風土は素晴らしいと思う。在宅勤務も職種によってはかなり柔軟に出来るため、その意味でも子育てしやすい環境であると思う。個人的には託児所も社内に設置してくれたら良いのになと思う。

https://en-hyouban.com/company/10026429925/1/

給与水準は大手日本企業と比べると高い。担当レベルでも大手日本企業の部長クラスの年収が得られる。ボーナス、福利厚生等の別途収入もかなりある。

最低でも年俸600万、彼女の知名度や活躍から推測するに、恐らくはそれ以上の額をもらっているはずである。

このようなホワイト高年収企業の正社員という彼女の立場は、アンチたちに激しい嫉妬の念を覚えさせるはずである。

2. マンガの連載

周知の事実として、彼女は多くの作品をブログ上に投稿するだけでなく、リクルート社の運営するエンジニア向けの転職サービス、CodeIQにてプログラミング言語の擬人化を題材にした漫画作品を投稿している。「コード学園」と呼ばれる一連の連載について、内容を再度確認してみよう。

codeiq.jp

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マンガに限らず、絵に武器に食べていくのは大変厳しいことだ。足元を見られ、丹精込めて書いた絵も安く買い叩かれることが多い、その中で、リクルート社のような大手企業に自分の絵を採用されることは大変なことだ。しかもちょまど氏は、あくまでそれをIT企業に勤務しながらの副業として、それを実現しているのである。専業でもなかなか食っていくのが大変な中でこれは嫉妬を集めることは必至だっただろう。

実際この「コード学園」はITエンジニアをターゲットにしたGoogleアドセンスの広告で頻繁に表示され、その界隈では非常に知名度が高かった。

3. 女性であること

今回の件に関しては、非常にこの側面が注目されたと思う。批判者は彼女が色仕掛けで、現在の地位を手に入れたと言うし、比較的中立的な立場の人間も、彼女を過剰にちやほやしている取り巻きたちの態度を批判した。もちろん後者の意見についてはもっともだ。しかし、前者の意見は言いがかりに過ぎない。そして、もし彼女が男だったら今の地位に登りつめることはできなかったという意見にも賛同できない。結局彼女が自身のウェブサイトやツィッターで積極的に情報発信をしていて、その拡散効果をマイクロソフトが注目して、抜擢したということだろう。

結論

つまり、彼女はアンチたちが表層的であれ、深層的であれ、喉から手が出る程欲している地位や立場をいとも簡単に手に入れているのである。しかも彼女は多くのフォロワーを持つツィッタラーだったので、一部始終がすべて明らかになっていた。

必死の思いで這いつくばりながら、登っていく人生の階段を、彼女はまるで飛び跳ねるように駆け上がっていく

しかも彼女は現在25歳に過ぎない、あまりに持ちすぎてしまった25歳の女性が目障りな存在として映るのは当然だろう。

この心理については、村上春樹の短編「品川猿」の一節がすべてを表していると思う。

主人公みずきは、同じ寮で暮らしていた少女、松中優子から、こんな質問をされる。

「みずきさんはこれまで、嫉妬の感情というものを経験したことがありますか?」と。

そしてこう続けます。「・・・、たとえばみずきさんがどうしても手に入れたいと思っているものを、誰か別の人が簡単に手に入れてしまったとか、たとえば、みずきさんが『こんなことができればいいな』と願っていることを、ほかの誰かが軽々となんの苦労もなくやってのけるとか・・・そういうようなことで」。

ついでに結城浩さんが彼女のマイクロソフト入社時に投稿した記事を引用する

rentwi.textfile.org

誰かに対する妬みの気持ちは、自分がその位置にいないことの不甲斐なさから来る。自分を責める代わりに、妬みの相手を責めているのだ。つまりそれは自分を多重に甘やかしている。

嫉妬は人間をダメにする。

そして、エンジニアなら技術で彼女を叩き潰そう。